2008年10月21日(火曜日)
「今週は“ぼくの会”があるのね」と女性ご入居者が数人で話していらっしゃいます。
ぼくの会?
僕の会?
ほどなく、「墨(すみ)の会」と命名した書道教室を指していることが判明。
かわいらしい言葉の響きに、その時間を楽しみにされているご様子が重なって、さっそく「イハナ日誌」に紹介させて頂くことにしました。
イハナハウスには、書道師範という“別の顔”を持つスタッフがおります。
せっかく身近に先生がいるのだからと、ご入居者からのご希望で月に2回、書道教室が開かれることになりました。
ご入居者の皆さんと大笑いしつつ、気さくに快活に仕事をしているスタッフが、サッとエプロンを外したとたんに、師範の顔になります。
師曰く、「今は永字八法から、基礎をしっかり学んで頂いています。たった一文字でも隅々まで気を抜くことなく書き上げる集中力が、芯の通った背筋の張る精神を養うのです。書き上げるほどに、“ただのオバサン”ではなくなるのです!!!」
どうやら、文字の上達ではなく「精神の向上・充実」を目指しているようです。
実際、参加されている方々は、座って文字を書いているだけなのに、運動をしたような心地良い疲れがあるそうです。
また、文字への関心が高まり、外を歩いていても、広告文字が気になってじっくりとご覧になるとか。時にはそんな話題に沸くイハナハウスです。
今の目標は、来年の松戸市の書道展に出品すること。その時が、とてもとても楽しみです。
※永字八法
書法伝授法の一。永の字一つですべての漢字の筆の運び方を修練できるというもの。側(そく)・勒(ろく)・努・(てき)・策・掠(りやく)・啄(たく)・磔(たく)の八種の筆法。